全長×全幅×全高 3,950mm×1,675mm×793mm
エンジン種類 水冷4サイクル60゜V型12気筒横置DOHC
排気量 1,495cm3
最高出力 over 230HP/12,000rpm
最高速度 over 300km/h
車両重量 498kg
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン
上:溶接ロッキングアーム、下:Aアーム
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン
上:Iアーム、下:逆Aアーム、ダブルラジアスアーム
1965 / ホンダ RA272

1500cc F-1GP時代の最後となったこの年、最終戦メキシコGPで初優勝を飾る。前年の経験を生かした徹底的軽量化の成果であった。(優勝車 No.11 R. ギンサー)
SUSPENSION(F/R):Double wishbones
BRAKES:Girling discs
FRAME:Semi-monocoque and tubular
TIRE(F/R):5.50-13in/7.00-13in;Goodyear
WHEELBASE:2,300mm
TRACK(F/R):
1,350mm/1,370mm
WEIGHT:498kg
ENGINE:Water-cooled 4-stroke DOHC
4-valve 60°V-12cyl; gear driven
BORE AND STROKE:58.1x47.1mm
COMPRESSION RATIO:10.5:1
DISPLACEMENT:1,495cc
POWER OUTPUT:Over 230ps@12,000r.p.m.
IGNITION:Honda-Kokusanbattery_Magneto;
NGK or Champion sparking plugs
FUEL SYSTEM:Honda manifold fuel injection
CLUTCH:Dry multiplates
GEAR BOX:6-speeds and reverse
エンジン搭載位置を10cmも下げ、50kgの軽量化、ボディ・スタイルの変更等が短期間の内になされた。そして迎えた最終戦は高地メキシコ・シティでのGP。ギンサー操る改良型RA272は1周目にトップに立つと、追いすがる強豪を振り切って2時間余の激闘を制した。ホンダF-1初優勝!! このレースを指揮した故中村良夫監督はコース内の電信局からホンダ本社に向け"Veni Vidi Vici" (来た、見た、勝ったと言う意味のジュリアス・シーザーの戦勝報告)の一文を送信、デビュー以来わずか11戦目の快挙だった。それはまた、アメリカ人ギンサーとグッドイヤー・タイヤにとっても記念すべきF-1初優勝となった。もう一台のバックナムも5位入賞。5年間続いた1.5・F-1時代最後の一戦でホンダは勝利をものにした
前年度よりF-1グランプリへの挑戦を開始したホンダは、年間フル参戦となる'65年にはより実戦的な新型RA272で臨んだ。ベテランのリッチー・ギンサーをチームに迎え入れ、ロニー・バックナムとの2台体制。ベルギーGPで初入賞6位、オランダGPでは序盤2周ほどトップを快走、しかし優勝するためにはマシーンの手直しが必要との結論に達し、終盤3戦を前に慌ただしく改造作業が行われた。
イラストレ−タ−柴田賢二さんの作品
1965 HONDA RA272

●RA272/主要諸元
シャシー
シャシー構造 軽合金モノコック+19mm鋼管サブフレーム
エンジン型式名 RA271E
ギヤボックス 6速マニュアル
サスペンション形式: 前/後 ダブルウイッシュボーン/ダブルウイッシュボーン
ブレーキ形式: 前/後 ディスク/ディスク
(英ダンロップ製)
タイヤ 前/後 5.50-13/7.00-13(米グッドイヤー製)
車重 498kg
ホイールベース 2,300mm
トレッド 前/後 1,350mm/1,370mm


エンジン
タイプ名 RA272E
形式 水冷横置きV型DOHC
Vバンク角 60度
気筒数 12
バルブ数 4/1気筒あたり
バルブ駆動 ギヤ
排気量 1,495cc
ボア×ストローク 58.1mm×47.0mm
燃料供給装置 機械式低圧燃料噴射
潤滑形式 ドライサンプ
クラッチ 乾式多板
エンジン配置 横置き
最高出力 230ps以上/12,000rpm

翌年からエンジン排気量が3リッターとなることが決定していたため、1965年のホンダはまったくのニューマシンを開発せず、前年のRA271の欠点を洗い出した改良型、RA272を投入した。したがって基本的なエンジンレイアウトやスペックに大きな違いはない。最大の懸案だった重量過多の解消に力が注がれた結果、498kgまでのダイエットに成功。とはいえまだ規定重量(最低重量=450kg)より48kgも重かった。

 リヤ周辺の整備性向上のため、サスペンションはインボードから一般的なアウトボードに変更され、エンジンの冷却効果を上げるため、ボディーカウリングやエアインテイクにも手が加えられている。シーズン後半のイタリアGPからは、RA272改と呼ばれる発展型が登場。エンジンマウントを10cm下げ、低重心化に成功した。これによりハンドリングが向上し、最終戦メキシコでの劇的な初優勝へとつながっていった。

●エンジン形式:水冷横置きV型DOHC
●排気量:1,495cc
●ボア×ストローク:58.1mm×47.0mm
●最高出力:230ps以上/12,000rpm
●前タイヤ:5.50-13
●後タイヤ:7.00-13
●ホイールベース:2,300mm
●重量:498kg
RA272
 1965年(昭和40年)